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看護師を目指す社会人が受けられる奨学金は?

看護師を目指す社会人が受けられる奨学金は?

社会人になってから看護師を目指す場合、どうしても気になるのがお金のこと。看護学校の学費は安くはありませんし、生活するためのお金も必要です。そこで知っておきたいのが奨学金の制度。看護学生が受けられる奨学金のなかには条件つきで返済が免除されるものもあるので、ぜひチェックしてみましょう。

看護学生が受けられる奨学金とは?

●病院独自の奨学金制度
看護師人材を確保するため、病院等の医療機関が独自に行っている奨学金制度。看護学校を卒業後、一定期間その病院で働くことを条件に全額免除となるのが一般的で、いわゆる御礼奉公と呼ばれています。また、この制度を利用する場合、看護学校を卒業した後に就職活動をする必要がないというメリットがありますが、その反面、卒業後、他の病院へ就職する場合や、御礼奉公の期間中に転職・退職する場合などには奨学金を返済しなくてはなりません。病院独自の奨学金を受ける場合は、その病院が就職先として自分の希望に合っているかなどしっかりと見極めることが大切です。

●都道府県による看護師等修学資金貸与事業
各都道府県が看護師不足を解消するために行っている制度です。看護学校卒業後、看護師の免許交付を受け、貸与を受けた都道府県内の指定の医療機関で一定期間働くことで返済免除となる第一種貸与と、返済する必要のある第二種貸与があります。全ての都道府県で実施されているわけではないので、詳しくは各都道府県のHPでチェックしましょう。

●日本学生支援機構の奨学金
看護学生に限らず、経済的・金銭的な面で学ぶことが困難な学生のための、国が運営している奨学金制度です。貸与型の場合は卒業後、返済する必要があります。大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)の学生が対象。学業が優れていること、経済的な事情など条件を満たせば受けられる可能性があります。無利子の第一種と有利子の第二種があります。

●専門実践教育訓練給付金
奨学金ではなく給付金なので返す必要はありません。厚生労働省が行っている社会人のキャリアアップを支援する制度で、2年以上雇用されている人であれば、ほとんどの人が対象となります。指定された講座を受講した場合、支払った教育訓練経費の40%に相当する額をハローワークから支給されます。また、資格を取得後1年以内に、雇用保険被保険者として雇用された、あるいは雇用されている場合は、支払った教育訓練経費の20%に相当する額を追加で受けることができます。指定されている看護学校でないと利用することができないので、詳しくは近くのハローワークや、ハローワークのHPで確認しましょう。

奨学金を受ける際に注意すること

奨学金を受ける際に注意すること

奨学金を受けるときは、将来を見据えて判断することが大切です。返済を免除してもらえるからと安易な考えで受けると、後々困ったことにもなりかねません。看護学校を中退したり、国家試験に合格できず、資格がとれなかった場合や、指定された医療機関へ就職できなかった場合などには返済しなくてはならないからです。また、奨学金や給付金は併用できるものとできないもの、または併用すると減額されるものがありますので、どの奨学金や給付金を受けるとよいか考えてみましょう。

参考
●東京都福祉保健局「看護師等修学資金貸与事業」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/shikaku/syugaku/

●日本学生支援機構「『貸与型』奨学金について」
https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/taiyo/index.html

●厚生労働省「教育訓練給付制度について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html 他

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