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高齢化社会に不可欠な「介護事務」の仕事

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介護・福祉業界に興味のある人なら、ぜひ知っておきたい「介護事務」の仕事。どんな仕事内容か、どんな働き方をしているかご存じですか?

介護関連施設で活躍する「介護事務」

高齢化社会に伴い、現在、介護関連施設は続々と数を増やしています。
そんな中で、これから需要が高まっていくと期待されるのが「介護事務」の仕事です。

介護事務は、介護老人保健施設、グループホーム、デイサービスセンターなどの介護サービス施設で、事務全般の作業を行う仕事です。

とくに、介護保険にまつわる事務作業は専門的な知識が必要となります。国内で介護保険の制度が作られたのは2000年と比較的新しいため、その知識を持つスタッフは限られており、まだまだ人材が不足しているといえそうです。

介護事務の仕事内容とは?

介護事務の仕事内容としては、おもに下記のようなことが挙げられます。

●介護報酬請求業務(レセプト)
介護サービス利用料に関して、市町村と利用者のそれぞれの負担額を計算し、請求書を作成する仕事です。現在の介護保険制度では、介護サービスの利用料の9割を国や市町村、1割を利用者が負担することになっています。
介護サービスにはいろいろな種類がありますが、それぞれ点数が決められており、また地域などによっても金額が異なります。そのため、介護保険制度を正しく理解した上での正確な事務作業が求められます。

●総務・経理・人事
介護施設ではさまざまなスタッフが働いていますが、従業員のシフト管理、給与計算なども介護事務の仕事のひとつです。
また、施設全体の売上管理や、備品の管理・発注、病院など関連施設との調整業務なども行います。

●受付・窓口・電話対応
介護施設を利用する人や家族の受付対応、電話応対、施設のサービス説明なども介護事務員の役割です。

●ケアマネジャーの業務サポート
介護保険に関する知識を生かして、ケアマネジャーの介護計画作成のサポートなども行います。

このように介護事務の仕事は多岐にわたっており、介護施設のさまざまな側面に関わるとても重要な仕事なのです。

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介護事務は兼任で働く人が多い

現在の介護施設では、介護事務の仕事はヘルパーやケアマネジャーなどの介護スタッフが兼任する形で行っている…というケースが多いようです。
規模の大きな施設では、介護事務を専業として雇用する場合もあるようですが、小さな施設では現場の人手不足などの問題もあり、求人も兼任の形で出されていることが多いのです。

そのため、介護事務専門としての求人は決して多くはありませんが、逆に言えば介護事務の知識やスキルを持っていることは、介護現場で働くうえで非常に有利な武器となると言えそうです。

介護事務の仕事につくには

介護事務は、特に決まった資格が必須の仕事ではありません。しかし、介護事務関連の民間資格はいくつもあり、そこで得た専門知識は実際の業務上で役立てることができます。

介護事務の民間資格には、下記のようなものがあります。
・ケアクラーク
・介護事務管理士
・介護報酬請求事務技能検定試験
・介護事務実務士
など

これらは、教育機関や民間団体などが主催している資格で、通信教育や参考書などの独学で受験することが可能です。

まとめ

人材不足が深刻な介護業界においては、現場作業のスキルを持ちながら、介護事務の知識をもつ人が今後も優遇されると考えられます。
今後の高齢化社会を支えていく、とても重要な介護事務の仕事。興味のある人はぜひ、知識を身につけてみてはいかがでしょうか。

★参考
「Career Garden」
http://careergarden.jp/kaigojimu/work/