どんな仕事や職業にも辛い場面があります。長年仕事を続けていると、肉体的・精神的に受けるダメージが同じ職業の方と似通ってきます。そうしたものは「職業病」と呼ばれるのです。
日々、忙しい業務をこなす看護師にはいくつかの職業病があると言われています。
今回は、看護師に多いとされる職業病ベスト3をピックアップしました。
看護師の職業病①「燃え尽き症候群」
普段から過酷な労働環境にあるとされる看護師は、精神的なストレスが絶えないです。その中でも「燃え尽き症候群(バーンアウト・シンドローム)」と呼ばれる一種の精神的な落ち込みがみられます。
懸命に何かを頑張った後、虚脱感や無気力に襲われてしまう症状を指します。一般的にマジメで理想の高い方ほどかかりやすいとされる症状です。
看護師は人の命や将来に関わる仕事です。
どんなに忙しい状況でも人のために献身的な看護を行うことが使命だと考えている方も少なくないです。
日々の業務の中でストレスが蓄積されて、燃え尽き症候群が発症すると言うケースが多いのです。
【対策】
燃え尽き症候群の対策としては、何より休養をしっかりと取ることです。生活リズムを正すことはもちろん、精神的にも完璧を求め過ぎないことが重要になります。
気が滅入りそうだと感じたら、休息を取って散歩したり、趣味に興じたりすると良いでしょう。
看護師の職業病②「腰痛」
看護師によくみられる職業病には腰痛もあります。看護師の約6割~8割の方が腰痛に悩まされていると言われています。
その理由としては患者との会話や、トイレ・入浴の介助などといった中腰で行う作業が多いことが挙げられています。
また、さまざまな方と接する看護師の仕事はストレスを受けやすいです。ストレスを感じると身体に力が入ってしまい腰痛や肩こりなどにつながりやすくなります。
不規則な勤務体制にも腰痛の要因です。夜勤などの勤務を行うことで、生活リズムが不規則になり、疲れがとりにくくなってしまいます。
【対策】
肉体的な負担を軽減するためには、正しい姿勢を意識することが大切です。中腰で作業するのはなるべく避けて足を曲げて作業を行ったり、物を運ぶときは同僚などにも手伝ってもらったりするのも良いでしょう。
また腰痛が酷い場合には介助が少ない眼科や皮膚科への転科を検討してはいかがでしょうか。
看護師の職業病②「むくみ」
3つ目の職業病は「むくみ」です。立ち仕事の時間が長い看護師にとって、常に悩まされる症状です。
むくみは放っておくと、「下肢静脈瘤」という病気につながる可能性があります。下肢静脈瘤は足を流れる静脈が拡張したり、曲がったりして足にコブができる状態です。
【対策】
むくみを改善するには血流を改善することが大切です。仕事の合間を縫ってストレッチをしたり、足に圧力を加える靴下を利用したりしてはいかがでしょうか。
以上のような職業病を避けるためには、日々の予防が重要です。
しかし、どんなに予防に励んでも避けることができないものもあるでしょう。
そうした場合には、無理をせずに周りの方のサポートに甘えることをオススメします。