看護師の仕事から切っても切ることができない夜勤。本来寝ているはずの時間に起きていることから生活リズムが崩れやすく、夜勤明けは休みとはいえ、疲れているのになかなか寝付けないという人も多いのではないでしょうか?
しかし、人は睡眠を取らなければ疲労から回復はできません。
そこで、夜勤明けの効果的な睡眠の取り方についてご紹介します。
1.夜勤による睡眠トラブル
看護師をはじめ、夜勤がある人は睡眠トラブルに見舞われやすいものです。夜勤明けにきちんと睡眠を取ることができなければ、生活リズムをリセットできずに疲労から回復することもできません。疲れを引きずったままでは、翌日にも悪い影響を与えます。
夜勤に伴う睡眠トラブルは「交代勤務性睡眠障害」といい、体内時計が狂ってしまうことが原因です。
人の体は時間に合わせて活動をしており、睡眠時間を無理やり変更しても、体温やホルモン分泌の時間までは変更できません。夜勤中の強い眠気は、夜は体温が低く体を休ませるホルモンが分泌中だから。また疲れているにもかかわらず帰宅後になかなか眠れないのは、昼は本来体が活動する時間帯だからです。
2.夜勤が終わったら
夜勤明けの睡眠は、3時間程度に留めておくことが大切です。人の睡眠サイクルは1セット90分なので、2セットくらいなら夜の睡眠に影響を与えません。あまり長く寝てしまうと、その日の夜に眠れなくなります。
この夜勤明けの睡眠をぐっすり眠るためには、なるべく早く帰宅して眠るようにしましょう。人の体のリズムは夜体温が低く、昼は体温が上がります。そして体温が低い時間帯は眠気を感じやすいため、早い時間帯であればあるほど体温が低く入眠しやすくなるからです。
また、できるだけ太陽の光を浴びないようにすることも大切。太陽の光は体を目覚めさせます。これから眠るという時は、サングラスや帽子などでしっかり日よけしましょう。
帰宅後の部屋は外の日差しが入らないようにすることも、しっかり眠るためのポイントです。
睡眠から目覚めたら、生活リズムをリセットするために太陽の光を浴びましょう。太陽の光を浴びると、日中元気に活動するためのホルモン「セロトニン」が分泌されるので、元気が出てきます。またしっかりセロトニンが分泌されれば、睡眠ホルモン「メラトニン」もそのぶん分泌されるので、夜もしっかり眠ることができるのです。
3.生活リズムが戻らない時は
夜勤後、生活リズムがなかなか戻らず、夜寝つけない時は、日中に太陽の光を浴びるようにしましょう。長く浴びる必要はなく、10~15分程度で十分です。
太陽の光を浴びると、元気が出る「セロトニン」が分泌されますが、このホルモンと睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌量は比例しています。セロトニンがしっかり分泌されれば、メラトニンの量も増え、夜にすんなり眠りやすくなります。
日中に軽く運動するなど、体を動かすのも生活リズムを取り戻すのに効果的です。
睡眠が取れないと、疲労回復せず翌日の仕事にも影響が出ます。生活リズムを取り戻すポイントを押さえて、夜勤明けの疲れを取りましょう。