「レントゲン技師」「エックス線技師」などとも呼ばれる「診療放射線技師」は、一見男性の職業というイメージがあるかもしれません。しかし、最近女性が活躍できる職業として注目を集めているんです。その理由はなんでしょうか。
「診療放射線技師」とは?
診療放射線技師は、医師や歯科医師の指導のもと、放射線を用いるX線装置やCT装置を使った検査や、放射線を用いないMRIや超音波検査などを行い、医師が病気を診断するための画像を撮影し、提供するというのが主な業務。また、検査だけでなく、がん治療で行われる放射線治療では、最先端の放射線治療装置を扱って、医師とともに治療にも直接貢献することもできます。医師や歯科医師以外で、放射線を利用する機器を扱えるのは診療放射線技師だけです。
女性診療放射線技師の需要が増えている
チーム医療の一員として活躍する診療放射線技師ですが、近年、女性診療放射線技師の需要が増えています。増加している乳がんや子宮がんと、それに伴う検診への意識の高まりがその背景にあるようです。乳がんや子宮がんは早期に発見し、適切な治療を行えば、高い確立で治癒することができる病気なので、重要なのが定期的な検診なのです。
診療放射線技師は、このような検診において、マンモグラフィや超音波検査で女性のデリケートな部分を撮影するため、男性技師よりも女性技師のニーズが多くなります。
仕事と子育てを両立しやすい職場環境
診療放射線技師という仕事が女性に人気があるのは、働き方や職場の選択肢が多いことも理由のひとつのようです。就職先は病院や検診センターなどの放射線を扱う医療機関になりますが、診療放射線技師は正社員だけでなく、契約社員・パートなど多様な働き方を選べる場合が多く、産休や育休を取得した場合も復職しやすいようです。救急診療を行っている総合病院などでは夜勤のある場合もありますが、小規模の病院やクリニック、健診センターでは、夜勤がなく、残業も少ないところが多いようです。ワークライフバランスがとりやすいので、仕事と子育てを両立させやすい職場といえそうです。
放射線の身体への影響は?
女性の場合、とくに放射線を扱う業務に携わることで不安を覚えたり、周りから反対されることもあるかもしれません。
たしかに、放射線は浴びすぎるとさまざまな害を及ぼしますが、医療現場では、放射線量を浴びすぎないような管理がなされています。線量を確認する、防護衣を着用する、線源との距離を保つなどの基本事項を守っていれば、とくに健康被害への心配はいりません。
診療放射線技師になるには
診療放射線技師として働くためには国家資格が必要です。まずは、「診療放射線技師国家試験」の受験資格を得るために、文部科学大臣または都道府県知事指定の放射線技師養成課程のある大学や短大・専門学校などで3年以上学び、修了しましょう。
まとめ
高齢化社会が進み、予防医療の重要性がますます高まっている現在、放射線を利用した高度な検査や治療が求められています。そんななか、女性の「診療放射線技師」が活躍できる場は拡がっています。「医療業界で活躍したい」「子育ても両立させたい」診療放射線技師は、どちらの思いも叶えられそうな注目の職業です。
★参考
日本放射線科専門医会・医会
https://jcr.or.jp/
診療放射線技師国家試験の施行
https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/shinryouhoushasengishi/
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